過去の活動
CMC Report |10 Aug10, 2012
Farmer Field School 2回目
トゥールポンロー中学校で始めたFarmer Field School (FFS)の2回目は8月10日、7年生から9年 生まで33人の生徒が参加して行われ、有機肥料と自然農薬の作り方を学んだ。
1. 液体有機肥料
液体肥料とは微生物による発酵を利用して作るもので、このトレーニングでは調達が簡単な自然素材 から作る方法を実習した。
材料:
– パイナップル 3キロ
– ヤシ砂糖 1キロ
– ココナッツジュース 2リッター
作り方: パイナップルを細かく切ってバケツに入れヤシ砂糖、ココナッツジュースを加えてよく混ぜる。日の 当たらない乾燥した涼しい場所に保管し毎日かき混ぜる。15日で完成。
使用法:
– 有機液体肥料スプーン3杯分を17リッターの水で薄める
– 3~5日毎に1回使用する
– 葉に散布する
– 有効期間は6ヶ月
2. 自然農薬
すべて調達可能な自然素材から作る防虫液の作り方を学ぶ。化学農薬は即効性があるが、生態系への ダメージ、残留農薬の危険がある。有機米の生産を目標としているので化学農薬に頼らず自然農薬を 試すこととした。
材料:
– ニームの木の樹皮 2キロ
– イボラツヅラフジ 2キロ
– ガランガル(タイ生姜)2キロ
– レモングラス 2キロ
– ミツバドコロ 1キロ
– ネナシカズラ 200グラム
– 水
作り方:
すべての材料を細かく切ってバケツに入れ、全部浸かるように水を注ぐ。日の当たらない乾燥した涼 しい場所に保管し毎日かき混ぜる。15日ほどで完成。
使用法:
– 完成した有機農薬液1リッターを17~20リッターの水で薄める
– 害虫の発生している場所に散布する
– 有効期間は6ヶ月
実習を終えて生徒たちに話を聞いた。
有機肥料の作り方を学んだのは初めてです。トレーニングはわかりやすかったですし有機肥料の材料も簡単に見つけられます。今まで除草のために化学農薬は使ったことがありますが自然農薬を使った ことはありません。これからは自然農薬を試してみたいと思います。
有機肥料や自然農薬はいままで見たことがありませんでした。今日これを勉強した後、自分でも試してみて他の人にも教えてあげたいと思います。
ここしばらくまとまった雨がなく干ばつ気味だ。乾いた土には雑草が一気に繁殖している。雑草に稲 が負けている箇所もある。午後からはみんなで除草を行なった。
生徒に聞いてみるとシーズン通して全部で2回除草するようだ。化学除草剤を使っている家も多い。 学校田ではなんとか無農薬にこだわりたい。
田んぼは全部で3.5ヘクタールほどあるが、定点観測できるようデモ圃場を選んだ。区画に合わせて畦を作る。少ない雨を最大限に利用できるように適切な水の管理に関するトレーニングも重点を置いていきたい。
2012年8月22日更新