CMCでは小学校から大学、行政・諸団体等へ、平和・人権・国際協力などに関する講演や授業の講師派遣も行っています。日本ではニュースにならない地雷被害の現状や、地雷模型を使った説明を取り入れた授業を展開。実際に現地で活動している国際NGOだからこそ、現地の状況や本当に必要な支援とは何かを伝えることができます。 当たり前のように生活している自分たちの環境が、実は当たり前ではないと気付くことが、子ども達のこれから先の人生に大きな意味を与えます。今までに講演させて頂いた各学校の子ども達も「自分たちも地雷解決のために活動したい」と、アルミ缶回収や米作り、募金活動など自発的に行動しています。
お申込みの際は、講師派遣依頼書にご記入の上、FAXまたはメールにてお送り下さい。ダウンロードはこちら⇒http://cmc-net.jp/img/haken applyment.pdf
(財)カンボジア地雷撤去キャンペーン 理事長 大谷賢二
同じ人間として、それも同じアジアに生まれ、どうしてこんなに生活が違うのだろうか・・・・私は、カンボジアを訪れるたびに考えずにはおれません。カンボジアでは大都市部を覗いては、電気もガスも水道もなく、熱帯雨林の厳しい環境の中で、農耕にたよった生活を強いられています。
ベトナム戦争とそれに続く内戦で、橋や道路などのインフラは破壊され、経済は停滞し、人口の80%以上を占める農民は生活苦に喘いでいます。1993年9月には内戦が一応終結しましたが、「さぁ今から仕事に励むぞ」というときに、今度は田畑が地雷原と化しているのです。
国連やNGOの活動により、地雷原にはドクロマークがたてられ、危険地帯であることが分かるようになってきましたが、自分の農地が地雷原であっても、そこを耕すしか生きる道はありません。代わりの仕事はなく、国からの生活の保障がないため、地雷の危険を知りながらも、農地で作物をつくらなくては食べていくことができないのです。
子どもも、学校へ行きたくても行けず、親の手伝いをして牛を追ったり、燃料の薪を拾ったり、ごみの山で働いたりしています。これまで何人もの手足を奪われた子どもたちに会ってきました。障害を負ったために、生活苦の中で親に捨てられる子もいます。親は自分ひとりで食べるのがやっとで、働けなくなった子まで養えないのです。
このように、地雷は二重三重の悲劇を生む「悪魔の兵器」なのです。私はカンボジアの子どもたちが自分たちの力で豊かで安心した暮らしができるようになるまで同じ地球人として生涯をかけて支援し続けていきたいと思います。
(教育出版 「倫理」 掲載)