現在カンボジアには約600万個の地雷が埋設されているといわれている。地雷・不発弾を撤去するため、カンボジア政府機関やNGOの地雷撤去団体が活動しており、ディマイナーと呼ばれる地雷撤去員たちは40度を越す熱帯の過酷な環境下でまさに命がけの作業を続けている。しかし、一瞬でも気を抜くと命を失う危険があり、さらにほとんどが手作業で慎重に行われるため、毎年撤去できる地雷の数は4万個〜5万個ほど。撤去資金が不足しているため撤去隊員の数も不足しており、いまのペースだとカンボジア国内の地雷・不発弾すべてを撤去するには100年以上かかるといわれている。
そのため撤去作業は、「被害者が多い」、「事故が頻発している」などの調査からエリアごとに優先順位がつけられ、CMAA(カンボジア地雷対策機関)の決定により、各撤去団体が派遣され撤去活動が始まる。しかし昨今は資金の逼迫により撤去作業が中断したままの村が増えており、撤去されないままの地雷や不発弾を触って手足を奪われる子どもたちの被害が後を絶たない。
CMCでは地雷撤去を進めるため、、カンボジア政府直轄の撤去団体CMACやイギリスのNGO団体であるMAGをカウンターパートナーとし、1998年より継続的に地雷撤去のための資金援助を行ってきた。また地雷原での学校建設の際にはCMACと連携し、地雷原調査を経て撤去作業を行い、安全になった土地に学校を建設・運営しています。
その他、子どもたちの新たな被害を未然に防ぐために、CMCが企画・制作・放送しているラジオ番組『Voice Of Heart』や地雷原の村でのワークショップを協働で実施するなど地雷危険回避教育においても連携している。
カンボジア各地で起こる地雷や不発弾事故に対し、今後の事故回避のためその原因など事故状況を調査する。また地雷・不発弾被害者の被害後の生活状況調査も行っており、特に幼くして手足を切断した子どもたちの調査では、被害に遭った子どもたちの家庭を訪問し、生活環境、被害に遭った時の状況、義足の調整や歩行訓練、被害後の生活環境の変化などを調べる。そして調査結果を踏まえ、彼らの就学・就業など将来への課題を探っていく。