活動予定

地雷被害者のためのラジオ放送『Voice of Heart2013-2014』

1月17日(金)

昨年12月29日(日)に始まったラジオ放送『Voice of Heart2013-2014』もはやくも後半にさしかかってきました。出演者の皆さんは誠実に自身の経験や思いを語ってくださり,子どもたちも緊張しつつもがんばって話してくれています。そして,ラジオ局のプロのDJとともに,CMCスタッフのダラも毎回進行役として出演してくれています。

番組の趣旨説明をするダラ。

番組の趣旨説明をするダラ。

CMC15周年記念式典でも講演したソピアップさん(大学生)。過去にラジオ出演の経験もあり,非常に落ち着いた雰囲気で,時おり笑顔をまじえて話してくれました。

CMC15周年記念式典でも講演したソピアップさん(大学生)。過去にラジオ出演の経験もあり,非常に落ち着いた雰囲気で,時おり笑顔をまじえて話してくれました。

ダラとソピアップさんの間に挟まれているのがトナー君(14歳,小学5年生)。余裕の表情で話すソピアップさんの隣でがちがちに緊張しています。放送開始前は「冗談も言っていいから楽しくいこう」と声をかけたのですが,さすがに無理でした。まあこれはこれで初々しくてよかったです。

ダラとソピアップさんの間に挟まれているのがトナー君(14歳,小学5年生)。余裕の表情で話すソピアップさんの隣でがちがちに緊張しています。放送開始前は「冗談も言っていいから楽しくいこう」と声をかけたのですが,さすがに無理でした。まあこれはこれで初々しくてよかったです。

サブアンさん(義手・義足作り技師)とソクキアンちゃん(15歳,小学6年生)。職人気質で無口なサブアンさんでしたが,とても誠実に話をしてくださいました。一方,ソクキアンちゃんも緊張しつつもとてもはきはきと受け答えしてくれました。

サブアンさん(義手・義足作り技師)とソクキアンちゃん(15歳,小学6年生)。職人気質で無口なサブアンさんでしたが,とても誠実に話をしてくださいました。一方,ソクキアンちゃんも緊張しつつもとてもはきはきと受け答えしてくれました。

ラットさん(村長)。さすが村長だけあって自身の主義主張しっかりとした口調で話してくださいました。

ラットさん(村長)。さすが村長だけあって自身の主義主張しっかりとした口調で話してくださいました。

ラットさんの息子チャンティエン君(16歳,中学1年生)。ダラの質問に笑顔で答えています。

ラットさんの息子チャンティエン君(16歳,中学1年生)。ダラの質問に笑顔で答えています。

ソピアップさん以外は皆初めての体験(ラジオ出演)で,緊張の色が隠せない様子でしたが,皆さん誠実にしっかりと語ってくださいました。子どもたちもいい経験になったと思います。皆さんありがとうございました。残りの放送もしっかりやっていこうと思います。

出演者と放送局DJとの記念撮影(第3回放送時)

出演者と放送局DJとの記念撮影(第3回放送時)

2014年1月24日更新

パソコン技術訓練による地雷被害者・地雷原生活者収入向上プロジェクト③~バッタンバンにて業務開始~

1月13日(月)

ダイロクでの2か月間のパソコン訓練を無事終了し,ロン・チャンティとスレーン・ハイの2名は1月8日よりバッタンバン事務所にてパソコンの画像切抜き業務を開始しました。初日はダイロクの廣田社長がプノンペンからお越しになり,ダイロク(プノンペン)とCMC(バッタンバン)の間で円滑にデータがやり取りできるかのシステムチェックをしてくださいました。廣田社長からは,システム上の問題は今のところ特にないとおっしゃっていただいたのでまずは一安心。ここから先は,彼らのがんばり次第ということになります。

廣田社長が見守る中,順調に初日業務をこなしました。

廣田社長が見守る中,順調に初日業務をこなしました。

業務に関してはこれから徐々に軌道に乗っていくことでしょう。さて一方で生活面については,バッタンバンでもプノンペンの時と同様,事務所近くにとった宿において共同生活することになります。

プノンペンの時と似たような作りの部屋ですが,プノンペンの時より広く,そして安い。

プノンペンの時と似たような作りの部屋ですが,プノンペンの時より広く,そして安い。

台所も一応ついています。

台所も一応ついています。

勤勉なチャンティは余暇を使って独学で日本語の勉強もしているようです。

プノンペンにて1$で買ったという日本語学習の本。

プノンペンにて1$で買ったという日本語学習の本。

初学者が独学でやるには説明が少なく難しすぎる印象。しかも作りがかなり大雑把。これだと挫折するのも時間の問題かも・・・。

初学者が独学でやるには説明が少なく難しすぎる印象。しかも作りがかなり大雑把。これだと挫折するのも時間の問題かも・・・。

プノンペンのダイロクでは,日本から発注された仕事内容をカンボジア語に翻訳するスタッフもいます。それに触発されたかどうかは分かりませんが,2か月間のプノンペン生活の中でいろいろと刺激を受けてきたようです。いい機会なのでやる気があるなら私も彼の日本語学習に付き合ってみようと思います。

チャンティのノート。けっこうきれいな字を書いてます。

チャンティのノート。けっこうきれいな字を書いてます。

とにもかくにもこの事業が今後軌道に乗り,発展していいけるよう,彼らを支えていきつつ彼らのがんばりに期待したいです。

2人で切磋琢磨して,この事業を盛り上げていってくれ。

2人で切磋琢磨して,この事業を盛り上げていってくれ。

 文責:曽田実

2014年1月14日更新

冬休みスタディ・ツアー

1月5日(日)

2013年12月23日(月)から12月28日(土)までの1週間,CMC冬休みスタディ・ツアーがありました。今回は9名の方々がご参加くださいました。

23日(月)
夜10過半過ぎ,シェムリアップ国際空港にて全員カンボジアに入国,この日の宿であるタプロムホテルにて翌日からの過酷な(?)長時間バス移動に備え,すぐに就寝しました。

24日(火)
この日は,まず「一之瀬泰三氏の墓」へ行きました。ここは内戦時代のカンボジアに赴き,若くして命を絶った日本の戦争カメラマン一之瀬泰三氏の墓です。墓は現地の村人が立てたようです。一之瀬氏は「地雷を踏んだらサヨウナラ」という映画でも話題となり,多くの日本人が訪れるようです。

村人が立てた一之瀬泰三の墓。

村人が立てた一之瀬泰三の墓。

次に「アキラ地雷博物館」へ行きました。ここは川広さんという日本人の方が常駐し,博物館を訪れる日本人観光客を案内しておられます。CMCもこれまで何度もツアーでこの博物館を訪れ,その都度に川広さんに案内してもらいましたが,そんな川広さんがもうじき日本に帰られるとのことです。とても残念です。おそらく川広さんに案内してもらえるのはこれが最後になると思われますが,今回もとても丁寧にそして熱くカンボジアの歴史やアキラの功績を語ってくださいました。とてもいい勉強になりました。

川広さんによる説明。

川広さんによる説明。

続いて,2008年7月に世界遺産登録(カンボジアではアンコールワットに次いで2番目)された「プレアヴィヒア寺院」へ行きました。この寺院はタイ国境沿いの断崖絶壁の上に建てられた寺院で,そこから見下ろす風景は実に壮大ですばらしいものです。さて,寺院から北側に歩いていくとすぐにタイ国境に行き着きます。このタイ国境は近年紛争があり,現在封鎖されていて兵隊さんたちも常駐するなどやや物々しい雰囲気が漂います。地雷や不発弾もいまだ残っているようです(観光客が歩く場所は撤去済み)。今は紛争もなく落ち着いていますが,また紛争が起きる可能性もないわけではないです。

絶壁の上からカンボジアの大平原を見下ろせます。

絶壁の上からカンボジアの大平原を見下ろせます。

現在封鎖されている国境

現在封鎖されている国境

25日(水)
この日はアキラ氏の率いる地雷撤去団体CSHDの地雷撤去現場を見学しました。今回の地雷原はプレアヴィヒア州チャエプ郡というラオス国境沿いの地域。地雷撤去作業員たちは草木がうっそうと生い茂るこの場所において,草を刈り,刈った場所を金属探知機で探り,安全が確認できたら少し歩を進めてまた草を刈り,金属探知機で探るということをひたすら繰り返します。気の遠くなるような作業ですが,命にかかわることなので非常に慎重に行われます。こちらにもその緊張感が伝わってきます。最後はこの日発見された地雷と不発弾のそれぞれの爆破処理を遠くから見させてもらいました。

アキラ氏による地雷原の説明

アキラ氏による地雷原の説明

草刈り

草刈り

金属探知機での地雷探知

金属探知機での地雷探知

26日(木)
この日はまず午前中に“伸縮する湖”として有名なトンレサップ湖に行きました。今は乾季に入って約1ヶ月がたったところで,少しずつ水が引いて湖が小さくなっている最中です。水上に建てられた家や学校などを眺めながら,ボートクルージングやカヌーを楽しみました。さすがに年末の繁忙期とあってカヌー乗り場は観光客でごったがえしていました。

カヌー乗り場。

カヌー乗り場。

午後は国際日本文化学園(鬼一二三日本語教室)と義足リハビリセンターに行きました。鬼一二三日本語教室では,代表の鬼一二三先生が学校を紹介してくださった後,ここに通う生徒さんたちと交流をしました。

鬼一二三日本語教室の生徒さんとの交流

鬼一二三日本語教室の生徒さんとの交流

義足リハビリセンターでは,義足作りの工程や患者さんが義足をつけて歩行訓練を行う様子などを見学しました。

義足リハビリセンター

義足リハビリセンター

27日(金)
この日は,バンテアイミエンチェイ州にあるCMCが建てた2つの中学校,コーントライ中学校とトゥールポンロー中学校を訪問しました。午前,まずはコーントライ中学校に行きました。ここでは,生徒たちとサッカーや縄跳びなどをして一緒に遊びました。午後はトゥールポンロー中学校へ行きました。ここでは,CMCのMREスタッフによるMRE(地雷・不発弾危険回避教育)をツアー参加者の皆さんに見てもらいました。その後,地雷被害者のお宅に伺い,インタビューをしました。今回インタビューを受けてくださった方は地雷被害で片足を失いながらも子どもを育てるために独力で椅子やベッドなどの家具作りを覚え,今ではそれで十分家族を養っていけるほどの収入を得ているとのことでした。物静かな方ですが,家族への愛情と生きる意欲に満ち溢れたたくましい人でした。

コーントライ中学校

コーントライ中学校

MREスタッフによるMRE授業。ツアー参加者の皆さんも生徒に交じって受けてもらいました。

MREスタッフによるMRE授業。ツアー参加者の皆さんも生徒に交じって受けてもらいました。

トゥールポンロー中学校

トゥールポンロー中学校

地雷被害者インタビュー

地雷被害者インタビュー

28日(土)
この日は1日アンコールワット遺跡群を回りました。私は所用があり同行しませんでしたが,皆さん楽しく過ごされたようです。

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世界遺産アンコールワット遺跡群観光

今回の冬休みツアーは地雷原視察がプレアヴィヒア州だったことから,ついでと言ってはなんですがプレアヴィヒア寺院も観光することになり,とても濃密な行程となりました。ただその分バス移動も長時間にわたり,皆さんかなりお疲れになったことと思いますが,どなたも終始健康で楽しくツアーできたようで何よりでした。また楽しかったことだけでなく,ここで見たこと・聞いたこと等をまた日本でじっくり思い返し,各自の学びとしていってもらえたらと思います。

 

文責:曽田実

2014年1月7日更新

地雷被害者のためのラジオ放送『Voice of Heart2013-2014』

12月28日(土)

CMCではこれまで,地雷被害者の傷ついた心を癒すことを目的としたラジオ番組『Voice of Heart』を制作,放送してきました。そしてこの度,CMCが現在行っているパソコン事業やMRE活動と絡めて,「就業」と「地雷・不発弾危険回避教育」をテーマとしたラジオ番組『Voice of Heart2013-2014』を制作,放送する運びとなりました。今週末12月29日(日)より毎週日曜日の午後1時から2時,6週にわたってバッタンバン州のラジオ局より生放送いたします。また,そのバッタンバンで収録した6回分をシェムリアップ州とバンテアイミエンチェイ州の2州で2月9日日曜日より同時刻に6週にわたって再放送いたします。

番組前半は「就業」について採り上げます。ここでは,地雷被害に遭いながらもそれを乗り越えて社会に進出し,バリバリ働いている社会人や将来に向けて勉学に励む学生たちに出演してもらい,自身の体験や思いを語ってもらいます。そして,それを通してカンボジアにいる多くの地雷被害者(地雷被害だけでなく交通事故など様々な理由で手足を失った方々)が就業し,社会の中で自立していく道を考えていきます。

出演者は以下の通り。

第1回放送(12月29日) ド・ソピアップ(23才) / バッタンバン大学に通う学生 / 2009年にミス地雷コンテストにて優勝,一躍有名人になる。過去にもCMCのVoice of Heartに出演しており,今年の11月のCMC15周年記念式典でも講演するなど,CMCともつながりは深い

第1回放送(12月29日) ド・ソピアップ(23才) / バッタンバン大学に通う学生 / 2009年にミス地雷コンテストにて優勝,一躍有名人になる。過去にもCMCのVoice of Heartに出演しており,今年の11月のCMC15周年記念式典でも講演するなど,CMCともつながりは深い

第2回放送(1月5日) チア・サヴァン(52才) / 義手・義足づくりの技師 / シェムリアップ州にある義足リハビリセンターにて義手・義足づくりを行っている。

第2回放送(1月5日) チア・サヴァン(52才) / 義手・義足づくりの技師 / シェムリアップ州にある義足リハビリセンターにて義手・義足づくりを行っている。

第3回放送(1月12日) チャン・ラット(53才) / 村長 / 元クメールルージュ兵。内戦当時のことを熱く語ってくれる。

第3回放送(1月12日) チャン・ラット(53才) / 村長 / 元クメールルージュ兵。内戦当時のことを熱く語ってくれる。

第4回放送(1月19日) チュニアン・サット(43才) / 小学校の先生 / 片田舎にある小学校で5・6年生のクラスを担当している。

第4回放送(1月19日) チュニアン・サット(43才) / 小学校の先生 / 片田舎にある小学校で5・6年生のクラスを担当している。

第5回放送(1月26日) ラット・パウ(19才) / 中学生(第9学年) / 中学校にて勉学に励む中学生。ちょっと照れ屋で大人しめだがなかなかの男前。

第5回放送(1月26日) ラット・パウ(19才) / 中学生(第9学年) / 中学校にて勉学に励む中学生。ちょっと照れ屋で大人しめだがなかなかの男前。

第6回放送(2月2日) ロン・チャンティ(23才)&スレーン・ハイ(25才) / CMCパソコン事業スタッフ / 今年の10月末から12月末にかけてプノンペンのダイロクにてパソコン訓練を受け,2014年1月よりCMC事務所でパソコン業務を開始する。

第6回放送(2月2日) ロン・チャンティ(23才)&スレーン・ハイ(25才) / CMCパソコン事業スタッフ / 今年の10月末から12月末にかけてプノンペンのダイロクにてパソコン訓練を受け,2014年1月よりCMC事務所でパソコン業務を開始する。

番組後半は,CMCが各地で行っているMRE(地雷・不発弾危険回避教育)について採り上げ,各地の様々な状況を報告します。ここでは,MREを受けた子どもたちの中から,事前アンケートにて実際に地雷もしくは不発弾を見たことがあり,なおかつラジオ番組に出演したいと回答した子どもに出演してもらいます(たくさんの希望者の中からCMCで独自に選出)。出演する子どもたちには,自身の体験やMREを受けた感想などを話してもらいます。

 

重くなりがちな地雷問題を取り上げたラジオ番組ですが,地雷被害者にとってもそうでない人にとっても聞いていて楽しくなるような,未来に希望を見いだせるような番組を目指していきます。また今回,ラジオ番組「Voice of Heart2013-2014」を制作・放送するにあたって,多くの企業より協賛をいただきました。心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

番組ポスター①

番組ポスター①

番組ポスター②

番組ポスター②

 

文責:曽田実

2014年1月7日更新

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CMCからのお知らせ