地雷危険回避教育プロジェクト③******~うまくいかない時もある~
Report |15 Jul, 2013
前回,7月9日(火)にMREトレーナーたちはラタナックモンドル郡へ行きましたが(現地報告参照),今回はその隣のコックロロ―郡へ行ってきました。朝7時,バッタンバン事務所を出発し,約1時間半かけてコックロロー郡の中心地(コックロローコミューン)へ行きました。
朝7:00事務所を出発
そこで,CMACコックロロー支部のソックチャン・ワンナーさんと会って,MRE(地雷危険回避教育)が必要な場所を確認しました。その後,郡の役所と教育局のそれぞれで申請書を受理してもらい,郡内の学校の情報なども提供してもらいました。
ソックチャン・ワンナーさんから情報収集
郡の役所で話し合い
教育局にて活動申請及び情報収集
午前中は順調に事が進み,お昼ご飯を食べた後,学校を2,3ピックアップしていくことになりました。トレーナーたちは要領を得てきているようで,彼らがすべて主体的に動いていて,何ともたのもしいと思いながら見ていました。(このときは・・・)
午後,コックロローの中心地から地雷被害の危険性が高いといわれる村の学校(プレイサン小学校)へ向かいました。
プレイサン小学校へはここを右折。ちなみに,CMCが支援しているボップイ小学校へはここを直進
道中は困難を極めました。でこぼこの悪路をひたすらバイクで突き進みました。前日の雨の影響で,ところどころ大きな水たまりができていましたし,タイヤが埋もれるほど砂のたまった場所もありました。
悪路
それらを避けるためにちょっと道路のわきにそれたりもしましたが,これが実はけっこう怖い。MREを実施するということは,そこは地雷が存在するか,もしくは存在するかもしれない場所であり,そんな風に思うとますます地雷がありそうな雰囲気が漂います。
地雷さえなければ,いい雰囲気なんだけど・・・
道路内であれば安全ですが,道路から少しでも外れると,そこには地雷があるかもしれない。地雷の恐ろしさは先日のスタディ・ツアーで体験しましたが,地雷があるかもしれないところにいるということの恐ろしさを改めて感じました。
異様な雰囲気を感じながら(少々ビビりながら),コックロローの中心地から約2時間かけてようやく一つ目の学校にたどり着きました。しかし,だれもいない。
プレイ・サン小学校に到着。しかし,誰もいない・・・。何しに来たんだか。
どうやら田舎の学校はこの時期,田植えの時期とも重なり,早めに長期休みに入ってしまうらしい。「校長先生に事前に連絡してなかったのか?」とトレーナーに尋ねたところ,「してない」とのこと。トレーナーは連絡を忘れていたというよりは,行けば会えるだろうという想定だったらしい。そして,会えなかったけど,「まあしょうがない」と,何とも楽観的。
うかつでした。てっきりそのぐらいしているものと思っていた私のミスです。さて,気を取り直して次の学校へと思ったのですが,思いのほか時間がたってしまった上に,空模様が怪しくなってきたことから,急いで帰ることにしました。結局,途中でどしゃ降りに遭ってしまいましたが・・・。何とも疲れる1日でした。
まだこれからもこの活動は続くので,今後はトレーナーたちに対してもきめ細かく配慮していこうと思います。
途中の民家にいた子どもたち。このMRE事業はまさにこの子たちが対象となる。
文責:現地駐在員 曽田実
2013年7月23日更新