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VOL15 「VOICE OF HEART」〜8月〜

スコールが毎日のように降るようになった8月。総選挙も終わり、街はいつもの静けさを取り戻した。バッタンバンは8月2日までの放送時間変更になったが、9日より、通常通りの放送となった。2か月の期間で障害者DJを交代するので、今月からDJの顔触れが変わった。やはり、最初は緊張するもの。徐々に慣れていってもらう。

8月23日、電力不足によりバッタンバンFM103.25局での第12回目放送が不可能になった。いかにもカンボジアらしい中断だ。この日の放送分は、放送を1週間延長し、12月6日に代替放送する。また、バッタンバンFM103.25局のDJテリーが転勤となり、8月30日(第13回放送)より専属DJが変更なった。突然の「VOICE OF HEART」起用ではあったが、問題なく順調に番組を進行してくれた。
FM103.25MHz(バッタンバン):8月2日、9日、16日、30日の4回放送

FM96.5MHz(バンテアイミエンチェイ):8月3日、10日、17日、24日、30日の5回放送

以下、今月の番組内容の抜粋である。


今月のDJ紹介
FM103.25(バッタンバン)


美人DJテリー


交代


プノンペンよりやってきたDJシナ

ゲストDJパット・コイ氏
小児麻痺を患う
第11回放送時に生インタビュー
私はパット・コイ、29歳です。僕は1歳の時に高熱を出し、小児麻痺にかかりました。そのせいで、両足は正常に発達せず、歩けません。ずっと車イスとともに生活しています。でも、1歳の時からずっとこの足とこの生活なので、落ち込むことはありませんでした。今は、CWARSでテレビ修理を学んでいます。絶対にこのスキルは僕の生活をよくしてくれるはずです。お金が貯まってからか、CWARSが新しいコースを開いてくれるか、いつになるかわからないけど、将来的には携帯電話の修理の勉強もしたいと思っています。CMCが僕にDJの役を任せてくれてとても幸せです。そして、障害者だけでなく、リスナーの皆さんに僕の考えを伝えれることに幸せと誇りも感じます。
障害があるからってくよくよしていても何も始まりません。僕たちは人並み以上に頑張らないといけないんです。それに、たくさんのNGOが僕たちをサポートしてくれます。それから、健常者の皆さん、障害者を差別するのを止めてください。僕たちだって人並みに何だってできるんです。最後に、皆さんの健康と幸運を祈ります。


FM96.5(バンテアイミエンチェイ)

ゲストDJソク・ソバット氏
地雷被害者
第10回放送時に生インタビュー
ソク・ソバット、49歳です。私の人生が変わったのは1983年のことです。軍隊に属していた私は戦闘中に地雷を踏み、両足を奪われました。希望を失うことはありませんでしたが、以前のように上手くいかないときは悔しく思うことは多々ありました。それよりも、絶対に諦めない、健常者に負けないような人生を送ってやるという気持ちでいっぱいでした。退院後、軍隊を退き、Site2という難民キャンプで職業訓練を受けました。今は、各家庭を回りリサイクルに使えそうなものを集める仕事をしています。仕事は大変で、疲れますが、家族を養うため懸命に働いています。
この度、ラジオのDJという仕事ができ、CMCには感謝しようにもしきれません。こうやって、同じ障害者の皆さんに自分の思いや経験を伝えられることにこの上ない幸福に浸っています。失望している場合じゃありませんよ、私たちの周りにも人生をやり直すたくさんの機会で溢れているんです。共に頑張っていきましょう。


朗読された手紙より2通
内戦中共に闘い、傷を負った友たちよ。戦場でとても勇敢だった友たちよ。障害による困難に立ち向かうため、あの頃のように勇敢であり続けてくれ。懸命に働いてくれ。それが俺たち、障害のある人生に光彩を添える最善の道だ。最後に、我が友の幸運を祈ります。そして、苦難という大きな壁が立ちはだかっても、諦めず、挑んでいってほしい。きっと、それは人生にとって、俺たちの努力にとって掛けがいのない糧になるはずだから。

コンポンチャン州 ティーム・レン
この番組を通じて僕の思いを伝えられるなんて、僕はとっても幸せだよ。この番組を聴いている障害者のみんな、こんにちは。みんなの仕事は順調かな?ともかく、僕はみんなが社会に出ていく時に生じるあらゆる障害を乗り越えようと必死でいるって信じてるんだ。それから、仕事、職業技術の習得にもっと励んで。そうすれば、僕たち障害者の人生は切り拓いていけるし、報われるはずだよ。だから、僕たちは障害を持っているけれど、仕事に励み、問題を乗り越えようとすることで、自分の力で生きていけるって信じようよ!

バンテアイミエンチェイ州 ソンバート・ソチェット



インタビュー(抜粋)
■第12回放送
(ヴァン・ソクバット氏、23歳男性、地雷被害者)


ヴァン・ソクバット、23歳です。10年前の98年、友達がUXOを使って魚をとるというので、面白がってついていきました。彼がUXOを扱っているとき、突然爆発したのです。彼は即死でした。僕は両眼を失明しました。何も見えなくなって、不安で不安で仕方がなく、生きる希望を失っていました。日常生活でもあらゆることに支障をきたし、その度にやりきれない悲しみと孤独を感じました。
しかし、今はクルオサータマイ(新しい家族)というNGOに出会い、高校で勉強することができています。もう、ここで生活を始め10年になります。この10年間で、点字の読み方など、たくさんのことを学び、感じました。通学時は施設の先生が付き添ってくれたりもしますが、一人で通学することもできます。今では、新しく入ってきた仲間たちに点字の読み方、どのようにして周りの状況を感じるかなどを教えたりもしています。
他の障害者の皆さんにも希望を持ち、日々努力して、自信を持って生きてもらいたいです。それから、政府の人たち、学校の先生たちがもっと障害者に目を向け、障害者が生きていきやすい環境を整えてくれたら幸せです。


■第13回放送
(ベ・ベット、50歳地雷被害者男性、MAGスーパーバイザー)


1983年、戦闘地へ向かっている途中、地雷を踏んでしまいました。病院へ運ばれ、左足の膝から下を切断され、2か月の入院生活を送りました。自分の将来に対し、深く絶望しました。しかし、当時、病院には両目を失った者、両足を失った者、たくさんの地雷被害者がおり、何度も顔を会わせる機会がありました。この接触が障害の苦しみから私を幾分か解放してくれました。退院後は、軍隊を辞め、バッタンバン州の実家に戻り、田を耕していました。
1992年からはワールド・ビジョンで1年間、電気工の勉強をしていました。94年、MAGが障害者をディマイナーとして募集しており、さらにワールド・ビジョンも障害者に職を探すプロジェクトを始めていました。そこで、ワールド・ビジョンが私をMAGに推薦してくれ、その年よりディマイナーとしての職を手にすることができたのです。現在は現場のスーパーバイザーをしています。
障害を抱えている皆さん、支えてくれる家族のため、何かスキルを身につけるために頑張りましょう。社会に進出していけるように頑張りましょう。生活は改善できます。頑張りましょう。


■第9回放送 CWARS
活動紹介


CWARSは障害者のための職業訓練施設です。ポーサット州、コンポントム州、クラチェ州、オダーミエンチェイ州、バンテアイミエンチェイ州、バッタンバン州の計6つの州で活動を展開しています。
訓練の内容は農業コース(1週間〜1か月)、バイク修理コース(半年間)、理容コース(4ヶ月間)、縫製コース(半年間)、ラジオなど電気機器の修理コース(半年間)、さらにテレビの修理技術を習得したい場合は半年延長して勉強することもできます。また、生徒の皆さんがCW ARSに来られる際、帰省する際の交通費も負担します。寮も完備し一切費用はかかりません。就学時間は平日午前7:30-11:00、午後14:00-17:00です。卒業後も開店に必要な物資の提供や各種アドバイスなどのサポートを行っています。行政や各種NGOと連携をとり、職業訓練受けたいという者に機会を与えられるように努めています。
リスナーへのメッセージ

障害者の皆さん、めげずに頑張ってください。懸命に生きれば、NGOを利用して技術を習得すれば、人生は切り拓いていけると信じるのです。私たちCWARSはあなたたちがもし職業訓練を受けたければ、心より受け入れたく思います。あなたたちの体に障害者あっても、心に障害はありません。頑張っていきましょう!



■第12回放送 KROUSAR THMEY
活動紹介


ここバッタンバンの施設では、盲目、難聴の子どもたちに、一般の学校と同様の教育科目を教養しています。一般学校にも通わせ、彼らに必要な技術も身につけさせます。盲目の生徒に関しては、点字、日常の行動、パソコン、伝統音楽など彼らの生活に必要なものを指導しています。第4学年以上の生徒は一般の学校に通わせています。
次に難聴の生徒に関しては、読み書きを中心に、聞き方、声の出し方、伝統舞踊を指導しています。第6学年以上の生徒は一般の学校に通わせています。住居、1日3回の食事はもちろん無料です。また、彼らが初めて一般の学校に通い出すとき、当施設の教師も同行し、彼らが彼らの居場所を見つけるまで見守ります。しかし、当施設の受け入れ対象は6〜13歳の者に限っています。ご了承ください。
リスナーへのメッセージ

盲目、難聴のお子様をお持ちの方がいらっしゃいましたら、彼らの将来をよく考えてあげてください。彼らも我々健常者と何ら変わりのない一人の人間です。良い道を進ませるためにも当施設を利用していただけると幸いです。10月1日が入学日となっていますので、どうかお聴きとめお願いします。


朗読された詩より2篇
作者:バンテアイミエンチェイ州 ルアン・ヒエップ

俺の体には障害がある
でも、心に障害はない
俺は良き将来のために技術を身につける
勉学に励み、懸命に働く
それは人生を輝かせてくれるし、成功へ導くれるから
障害者の友たちよ
自分に失望しないでくれ
代わりに自分を信じるんだ
絶望に身を投げ出さないでくれ
それは自身を無意味にする
金ほしさに乞いに手を延ばしてはいけない
代わりにその考えを捨てるんだ
俺たちは障害者だけれど
人生に意味を感じようと、
人生を良きものにするように励まなければならない
俺たちはできるんだ!
障害者の友たちよ
まず、自分を信じるんだ
そして、問題に面と向かい、乗り越えようとするんだ

題:希望のある限り
作者:バッタンバン州 ヒン・ソッペア

私は障害者
しかし、心は強く勇ましい
暑い日も寒い日も雨の降りしきる日も
頑張らなかった日はない
頼れるのは己のみ
懸命に働けばお金は得られるだろう
私たちは障害者だけれど
まだ生きている
人生を修正する時間はあるわ
希望を持つのよ 希望を!
そう、いつも笑って人生を幸福に感じるの
悪行は許されないのよ
乞いなんて考えてはいけない
皆と同じ人間なのよ
人生を無意味にしてはダメ
常に心がけておけば
意義ある人生にする機会を逃さないでしょう
希望だけを胸にしまいましょうよ
私は希望に満ちている
笑っていられる
死んだって後悔しない
信望は生き続け 輝き続けるから
月のように永遠に


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