バッタンバン州モールセイ郡に我々CMCの支援する村がある。2004年に小学校を建てたボップイ村。この村は内戦時クメール・ルージュ派に属しており、当時、無数の地雷が埋設された。村の一部は2004年に学校建設時に浄化されたが、現在もまだ多くの地雷が残っており、迂闊に道を外れることはできない。また、内陸の田舎に位置するため、教師、生徒の通勤・通学が困難である。どこの田舎の村もそうなのだが、雨が降れば学校は休み。もし、生徒が来ても先生が来ていないといった状況なのだ。2008年、そのような状況を打開すべく、教員宿舎を併設することを決定した。教員宿舎を作ることにより、教員、そして生徒の出席率向上が期待される。
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木材を鉋で削り、柱、梁を作ってしまう。徐々に骨組みが出来上がっていった。そして壁を1枚ずつ打ち付け、隙間を埋めていく。作業は快調に進んでいった。 |
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宿舎は3部屋。雨降り、晴天時の日差しを考慮し縁側を備えた。
宿舎完成時、先生達に真っ白の制服を贈呈。新しい制服と共に、新たな気持ちで教壇に立ってくれる。
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同時に貯水タンクの建設も行った。この地域は毎年乾季になると、水の確保が困難となる。子ども達が週に何度も、往復2時間かけて水を汲み行く。そんな子供たちに少しでもきれいな水を、と井戸建設を検討したのだが、井戸会社の調査後、この地域での井戸建設は不可能だと判断され、代わりにこの貯水タンクを提案された。雨水を溜めるため、決してきれいで健康的な水とは言えないが、雨水は田舎に住む村民には命の次に大切な水資源なのである。学校に通う子ども達の飲み水だけでも供給したいという思いから、貯水タンク建設へと踏み切った。 |
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3基合わせて貯水量約5000リットル。雨水を学校の屋根からレールを伝って溜める仕組みだ。まずは水をため、中に溜まった不純物を取り除く。その後、飲み水としての役割を果たすことになる。
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この度の貯水タンクの建設は、伊藤忠商事株式会社様のご支援により実現いたしました。この場を借りて、心より感謝申し上げます。 |