一生懸命ノートを取る生徒 |
先生の話に耳を傾ける |
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■ 教育制度 |
日本同様6・3・3制。義務教育は法律上「小学校6年、中学校3年」の9年間とされているが、下記の就学率のように、とても義務教育とは呼べない状況である。学年は小学校から続きで数え、中学1年生は「7年生」、高校1年生は「10年生」となる。就学年齢は6歳だが、保護者の意向でそれ以前、あるいはそれ以降になることもある。始業は10月。日本のように入学通知もなく、学区もないので、保護者が希望する学校に出向いて入学書類を提出する。 |
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■ 就学率 |
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小学校 |
中学校 |
高 校 |
全国 |
91.9 |
26.1 |
9.3 |
都市部 |
91.6 |
41.3 |
22.7 |
地方 |
92.4 |
23.7 |
6.1 |
過疎地 |
82.5 |
3.9 |
0.2 |
(%)
就学率 = 生徒総数 ÷ 当該年齢の総人口 × 100
※ 出展 : 上田広美「カンボジアを知るための 60章」 2006年 明石書店
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■ 校舎数および就学人数 |
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校舎数 |
教 室 |
就学人数 |
生徒総数 |
女子生徒数 |
全体 |
9,018 |
80,733 |
3,387,310 |
1,574,900 |
幼稚園 |
1,524 |
2,548 |
77,819 |
38,796 |
小学校 |
6,365 |
61,249 |
2,461,135 |
1,161,704 |
中学校 |
846 |
12,633 |
626,005 |
285,699 |
高校 |
283 |
4,303 |
222,271 |
88,701 |
※参照 : EMISデータ 2006-2007
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■ 就業時間 (二部授業) |
午前 : 7:00−11:00 午後 : 13:00−17:00 |
小学生は、上記の午前か午後のどちらか、1日4時間の授業を受けることになっている。 |
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■ 休 日 |
毎週木曜日と日曜日、加えて祝日。7月〜9月まで長期休み。それ以外にも4月1日〜20日は
クメール正月休み。 |
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■ カリキュラム |
小学校は4科目 : 国語、 算数、 理科、 社会 (道徳・芸術・歴史・地理)
中学校は11科目 : 国語、 数学、 英語、 公民、 物理、 生物、 化学、 地学、 歴史、
地理、 体育
※ 体育は教師の数が足りてなく、自由時間となっている学校も少なくない。
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1年に2回進級試験があり、合格しなければ留年。また、出席数が足りないときも留年となる。しかし補習授業を受ければ欠席分をカバーすることができる。6年生は進級試験に加え卒業試験もある。9年生も7月前後に全国一斉の終了試験「中等教育第一期修了試験」が国語、数学、英語、公民、物理、生物、化学、地学、歴史、地理の10科目で行われ、総合得点が秀、優、良、可、不可の5段階で評価される。不可の場合は留年、それ以外は高校進学が許可される。 |
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■ コーントライ中学校建設プロジェクト |
就学率、校舎数からわかるようにカンボジアでは小学校も然る事ながら、中学校の数が絶対的に不足しているのである。
そんな中、2008年、CMCは(社)佐世保青年会議所の意向と支援の下、バンテアイミエンチェイ州コーントライ村に中学校を建設する運びとなった。
コーントライ村は過疎地域に属し、小学校こそあるものの、最寄の中学校まで20キロ以上もあり、小学校卒業と同時に就学を終了する子供がほとんどである。遠方の中学校へ通う子供もいるが、あまりの遠さ故、途中で諦める子も少なくない。
この度、CMCはコーントライ小学校の敷地内に中学校を建設する。ここに中学校を建設することで、周辺5校の小学校から200名以上の進学希望者が通えることになる。共に学び、夢を語り合う彼らの笑顔で溢れる学校になるよう全力を尽くしていきたいと思う。次回より、中学校建設の様子を数回に分けて追っていきたい。
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この子たちの背後が中学校建設地。 |
下校中の小学校の子どもたち |
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