TOP 組織概要 国内活動 現地活動 駐在員レポート 支援方法 講師派遣 地雷とは スタディツアー

      ■VOL 1  身近に潜む「悪魔の兵器」
      ■VOL 2  カンボジア教育事情・中学校建設へ
      ■VOL 3  コーントライ中学校建設@
      ■VOL 4  コーントライ中学校建設A
     ■VOL 5  コーントライ中学校建設B  
     ■VOL 6  コーントライ中学校建設C
     ■VOL 7  コーントライ中学校建設D
     ■VOL 8  コーントライ中学校建設E
     ■VOL 9  コーントライ中学校落成式
     ■VOL 10 ボップイ小教員宿舎・貯水タンク建設
     ■VOL 11 ラジオ番組「VOICE OF HEART」放送継続!プロジェクト概要
      ■VOL 12 「VOICE OF HEART」制作日和
      ■VOL 13 「VOICE OF HEART」〜6月〜
      ■VOL 14 「VOICE OF HEART」〜7月〜
      ■VOL 15 「VOICE OF HEART」〜8月〜
      ■VOL 16 「VOICE OF HEART」〜9月〜
      ■VOL 17 「VOICE OF HEART」〜10月〜
      ■VOL 18 「VOICE OF HEART」〜11月〜
      ■VOL 19 CMCボップイ安倍小学校新学期
      ■VOL 20 CMCコーントライ夢中学校新学期


VOL13 「VOICE OF HEART」〜6月〜

雨季となり徐々に雨の降りだした6月。ついに「VOICE OF HEART」が帰って来た。約半年ぶりの放送となり、CMC現地スタッフもやや緊張気味の様子。第2回目放送からは障害者のDJに手紙・詩の朗読を担当してもらう。

田んぼでは牛を使い、田植えが始まった。小学生の坊やが大人に交じって田を耕す。こうやって伝統的な農業を覚えていく。


6月は第1回〜第4回までを放送。


FM103.25MHz(バッタンバン):6月7日、14日、21日、28日の4回放送

FM96.5MHz(バンテアイミエンチェイ):6月8日、15日、22日、29日の4回放送

以下、今月の番組内容の抜粋である。


今月のDJ紹介
FM103.25(バッタンバン)

美人DJテリー

CMCスタッフ ピセット

ゲストDJ プルム・サムロン氏
地雷被害者
第2回目放送時に生インタビュー

名前はプルム・サムロン、歳は53です。1989年に地雷被害に遭いました。当時、私は農家で、家を建てるため、パイリン特別市の山に木を刈りに入りました。そして、山道を歩いている時に、地雷を踏んでしまいました。すぐにバッタンバン州の大きな病院へ運ばれ、左足を切断。3か月入院しました。足を失ってからは、ひどく落ち込みました。私にはどうしたら家族を養っていけるか、人生を立て直せるかわからなかったからです。
時間はかかりましたが、足のない生活に慣れました。それからは、家族のために毎日毎日田んぼへ出かけては、あくせく働いてきました。今は、CWARSのスタッフが村に生徒を探しに来たのをきっかけに、バッタンバン州のCWARSでカセットプレイヤーとラジオの修理スキルを学んでいます。友達もでき、楽しく過ごしています。
最後に、障害者の皆さんには愛する家族のために一生懸命頑張ってほしいと思います。そして、何か職業技術を見つけてほしいです。そうすれば、家族のためにお店を開くことだってできるはずです。


FM96.5(バンテアイミエンチェイ)

ラジオ局DJソンバット

CMCスタッフ・ピセット

ゲストDJ サム・イアン
地雷被害者
第2回目放送時に生インタビュー
サム・イアンと言います。27歳です。そう、あれは当時僧侶をしている時でした。1999年、僕の寺で新しい寺院の落成式が模様されるため、薪を集めに僧侶の仲間と数人の村民とで、ミニトラックに乗って森に出かけたのです。「ドンっ」という音とともに左足からは夥しく血が流れていました。トラックで地雷を踏んだのです。かなりの重傷で、左足は切断。ない脚を見ては、悲観し、生きる気力も湧きません。事故後、僧侶も止め、隠れるように暮らしていました。しかし、数年が経ち片足での生活に慣れた頃、CWARSの存在を知ったのです。すぐに入校しました。そこで、テレビの修理技術を学びました。また現在、理容技術を勉強するために再入校しました。
僕は今とても幸せだし、ラジオを通して皆さんにエールを送れるなんて信じられません。CMCにはこんな大役を僕に任せてくれて感謝の気持ちでいっぱいです。皆さんも、NGOが提供してくれる職業技術を身につけ、人生に華を咲かせましょう。


朗読された手紙より2通

おじさん、おばさん、そして友へ

今、僕はICRCで義足の修理をしてもらっています。僕は相変わらず元気です。だから心配はいりません。皆さんはお元気ですか?全てのことがうまくいっているでしょうか?特におじさん、おばさん元気に過ごしているでしょうか?実はICRCに着いたとき、本当に驚きました。なぜなら、ここには僕と同じ障害者がたくさんいたからです。もう1つ驚いたことがあります。それは、ここにいる障害者がとても前向きに生きていることです。今ここで経験していることは、きっと自信につながると思います。そして、僕も障害は持っているけれど輝きのある人生を歩むことができるはずです。
                                オダーミエンチェイ州 ヨー・ブロス
故郷に住む両親を懐かしく思います。お元気ですか?僕はICRCで元気に過ごしているので、心配いりません。僕のかわいい息子たちが本当に恋しいのです。元気なのかな。もう何もありません、けど一言だけ言わせて下さい。息子たちよ、遊んでばかりで時間を無駄にするんじゃないよ。一生懸命勉強するんだよ。
                            バンテアイミエンチェイ州 チョウン・ナン

インタビュー(抜粋)
■第3回放送
(サン・ンゲット氏、49歳男性、地雷被害者)

今でも、昨日のことのように鮮明に蘇ります。1991年のことでした。バンテアイミエンチェイ州のタイ国境沿いで戦闘中に地雷を踏んでしまったのです。踏んだ瞬間に、左足を吹き飛ばされ、言葉では表現できないほどの痛みにもがき苦しみました。郡病院へ運ばれ、27日間入院しました。深い虚無感と喪失感に耐えかねて、何度も自殺しようと考えていました。しかし、何人もの地雷被害者に出逢ううちに、地雷によって人生を奪われたのは自分だけじゃない、彼らはあんなにも前向きに、精一杯人生を送っているじゃないかと思い、自殺を考えることは止めました。
2005年に、CWARSでバイク修理を学び、現在2度目の入校で理容スキルを学んでいます。CWARSではたくさんの仲間もでき、充実した日々を送れています。
障害者の皆さん、苦難に満ちた人生を送っているのはあなただけではありません。このカンボジア何万という障害者が日々努力して苦難に耐えて、必死に生きています。彼らに出逢い、たくさんのことを学び、感じてください。そして、皆さんがどこかのNGOで職業スキルを学ぶことができることをお祈りします。


■第4回放送
(オム・ソパニーさん、42歳女性、地雷被害者)

当時、私はカンボジアの軍隊で働いていました。日にちは思い出せませんが、1985年、私は地雷を踏み、右足の膝から下を奪われました。その日、私はコンポンチャムの病院に搬送され、手術を受け、ベッドに横になっていました。悲しみのあまり絶望・・・しかし、病院内はたくさんの地雷被害者で溢れかえっており、何度となく話をするうち、絶望なんてしている場合じゃないと思いだしました。中には、両目を奪われたもの、両足を奪われたもの、手を奪われたものもいました。現在、私は農業に従事しています。
そしてたった今CWARSで縫製技術を勉強しています。きっといい方向に進んでいけると信じ、希望でいっぱいです。障害者の皆さん、希望を失ってはいけません。NGOを探し、職業訓練を受けましょう。健常者の皆さん、私たち障害者に偏見の目を向けたり、差別したりするのは止めてください。代わりに励ましの言葉を掛けてください。

■第1回放送 ICRC
活動紹介


私たちの障害者に対する支援は1991年に始まりました。障害者に義手・義足、車いすを無料で提供し、その後のアフターケア、リハビリも無料で行っています。皆様が当施設に来るまでにかかる交通費、自宅に戻るときの交通費も全額負担します。
リハビリ中に施設に滞在する際の、居住スペース、食事も無料にて提供しています。すべてが無料なのです。ただし、患者の皆さまには当施設への滞在を義務付けています。なぜなら、リハビリ後、歩行、自転車運転などの試験を設けているからです。十分に義足等に慣れた方は退院することとなります。両足を失った方には始め車椅子を提供します。その後、彼らの足が義足を着用するに当たって十分に回復していると判断された場合、再度訪問していただき、義足を提供する流れとなります。また、各用具の修理も行っています。施設内だけでなく、過去、施設に訪問した障害者の多い地域に出向き、出張修理なども行っています。
リスナーへのメッセージ

障害者の皆さん、希望を失わないでください。もし足がないのであれば、私たちが義足・車椅子を提供し、希望を与えます。リハビリを受けたいという方々を喜んで受け入れ致します。費用は一切かかりませんので、お気軽にお越しください。


第3回放送 MAG
活動紹介


MAGはイギリス本部を置く地雷撤去団体です。地雷・不発弾の撤去に加え、地雷事故回避教育を行っております。現在、バッタンバン州、バンテアイミエンチェイ州、パイリン特別市、プレヴィヒア州、ポーサット州、コンポンチャム州、コンポントム州活動しています。地雷原付近に住む村人、浄化後の地雷原に住む村民に対して特に力を入れて地雷・不発弾の危険性を説いています。

リスナーへのメッセージ
地雷はどんなに古くなっても爆発する可能性を失いません。一瞬にして人生を、希望を奪う兵器なのです。地雷を解体してお金にしようとしたり、魚をとるための道具にしようなどと考えてはいけません。「予防は治療に勝る最善の策」これを胸に刻み、決して触れないことを自身に誓ってください。


朗読された詩より2篇
作者:バッタンバン州 ロウ・ハフオ

私は障害者
職業技術を身につけるため懸命に励んでいる
なぜなら
良き未来を掴むために重要なことだから
私は障害者
体の一部を失った
しかし私は健常者と同じ気持ちを持っている
私は生きているのだ
だから障害のある人生を改善するため
懸命に努力するのだ
障害のある人生を改善する方法に
職業技術の習得がある
それは私たちの人生を改善する最善の道となるかもしれない
障害者の皆さん
自分の人生を哀れと感じないために
時間を無駄にするのはやめましょう

作者:バッタンバン州 ケート・サコン

障害者の皆さんに伝えたい
カンボジア国内にはたくさんのNGOがあるんだよ
私たち障害者の人生を改善するため
彼らはたくさんの技術を提供してくれる
私たちは技術を身につけようとすべきよ
それは障害のある人生を輝かせるための財産
そうすれば家族と幸福を持って生きられるでしょう
だから私たち障害者は
すべての技術を身につけようと
努力すべきなの
彼らは私たちの人生にとって素晴らしい存在
もしあなたが完全に技術を身につけたなら
人生はより良くなるはず
だから技術の習得は大事なの
もっと努力すれば、
彼らはきっと良い未来を与えてくれる


現地レポート トップページ


Copyright ©Cambodia Mines-Remove Campaign All Rights Reserved