2月22日(火) |
CMAC本部 |
8:00〜10:00 プノンペン。
CMAC(Cambodian Mine Action Centre:カンボジアの政府機関)本部を訪問。
女性係官Ms.Sowathey Nomさんから説明を受けました。
‘92年に国連の機関として設置され、翌’93年からカンボジア政府が引き継いだ。
CMACは4つの課題に沿って活動している。
1. 地雷・不発弾に関する調査と広報
2. 地雷・不発弾に関する危険回避教育
3. 具体的な除去作業
4. 除去技術の訓練 |
ブリーフリングでは、現場の
最新の情報を伺った。 |
2010年の被害者数は286人。今地面に埋められている地雷の数は、400万から600万個といわれています。爆破処理される地雷の数は、年々すすんでおり現在までに約100万個の地雷が処理されており2019年までに地雷・不発弾の完全除去を目指しているとのこと。
また、日本からは、日立などの企業が、除去機械を無償で提供するなどの支援をおこなっています。日本人にとっては、こういう国際的なボランティアにむけて、まず、募金活動など小さなことを国内からはじめていくことが必要だと思いました。 |
処理された地雷や不発弾が
説明付で展示されている。 |
日本からの募金を手渡す大谷代表
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CMACトレーニングセンター 地雷探知犬トレーニング見学 |
郊外に設けられたCMACトレーニングセンターでは、わんぱくと言っていいほど元気な地雷探知犬たちの育成メソッドや、当地で開かれている講座についてブリーフィングを受けた。
地雷探知犬に課せられる訓練は北欧生まれのもので、また当初用いられた犬がスウェーデン産のものであったことから、慣習として現在でもトレーニング中に用いられる用語にスウェーデン語がいくつもあるそうである。トレーナーとの強い信頼関係が伺える様子から、日頃、スタッフが彼ら地雷探知犬にどれほどの手間と愛情を注いでいるのか、透けて見えるようだった。 |
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犬種では、日本でも警察犬に多く見られるシェパードがその慎重な性格と知性、集中力から地雷探知犬としても高い評価を得ているとのことである。
一方先述のわんぱくな犬たちはマリノールという種で、気が散りやすく雑で、まさに元気が爆発といった風であった。これをどうにか躾けて地雷探知犬として送り出す作業を、現在は主流に行っているそうである。ちなみに、カンボジア原産のその他の犬種は、あまりにも地雷探知犬に求められる要素に不適合であるために、採用されていないそうだ。 |
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地雷探索の現場においては、犬のマーキング技術さることながら、トレーナーの理解力も非常に重要であり、そのためにも、地雷探知犬とトレーナーの信頼関係は非常に重要であるとのことであった。
その構築には多大な時間と労力がかかる反面、犬にも寿命がある。だいたい10歳前後で、地雷探索に支障がないかを犬それぞれが検査され、引退が判断された場合、その犬は信頼できる有志の元に送られ余生を過ごすのだという。 |
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対応して下さった英語に堪能なスタッフに試しに訪ねてみたところ、流暢に答えてくれた。“You want one? Call me.”「欲しいの?また電話して。」同僚の冗談に笑い転げる人々を見ていると、困難な訓練を受ける地雷探知犬たちがあれほどのびのびしているのにも理由があるのだなと感じた。 |