カンボジア地雷撤去キャンペーン
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 2月23日(月) CMAC視察・FLOW未来の光孤児院 訪問
 Cambodia Mine Action Center 視察
 CMCがマライ郡で現在建設中である中学校現場の地雷撤去作業を行っているのがCMAC(Cambodia Mine Action Center)である。全国にある事務所の中でも、今回の訪問先はバンテンミエンチャイ州CMAC事務所になる。ブリーフィング聴講とドネーション贈呈が目的。
  正門を潜り、始めに資料室へと通される。そこには過去CMACが除去した様々なタイプの地雷や UXOの現物が展示されていた。
 防護服を着た模型も飾られており、カンボジアで製造されたものである。また写真の中には日立建機の地雷除去機及びブッシュカッターの活動風景も展示してあり、日本企業とカンボジア撤去の最前線との関わりを見ることができた。
 次に上階へと通され副館長のコムロン氏によるブリーフィングが開始される。CMACの主な活動としては、@地雷源調査(地雷MAPや現地村人情報、記録等から地雷源を特定しマッピングを行う)A地雷/不発弾教育(地雷源の内外に居住している人々に地雷に関する知識を提示している)B地雷/不発弾撤去(調査の結果を元に、マッピングした領域をチーム毎に撤去を行う)である。
 除去には日本企業の除去機が採用されており(採用までには多数の試験項目をクリアし安全面に対して厳しい審査を必要とする)、現在27台のブッシュカッターと3台のブルドーザー式の除去機が使用されている。
 また現場では機械除去作業の後に有効な地雷犬も活躍しており、その数は54匹/訓練中が31匹いる。
 地雷撤去の現状に関しては、カンボジア全土を見た時大雑把に東西に分けられる。東側は主にUXO(不発弾=unexploded ordnance)、西側は地雷が多く存在している。カンボジア政府としては、地雷撤去完了を'00〜'09としていたが現在の除去率は46%という結果であり、'09〜'19に延期するそうだ。またプレゼンの中では、全国の地雷原からの撤去数、被害者数、除去面積、必要資金額などの詳細な統計がなされていた。
 CMCのツアーメンバーが最も驚いていた写真があった。それは、地雷の発見当時の場所を写したものであった。田舎を走る道の直ぐ脇や田んぼの中、畑などである。あまりにも日常生活に入り込んでいる様子にショックしたようであった。これらのケースはまだ発見さえできれば爆破による除去が可能であるが、被害は寺院などもその対象になっている。よって歴史的、必要性を考慮した場合に爆破による除去ができず強制的に手作業を迫られるケースも存在することを知った。
 MAGという英国のNGOの地雷原を視察する機会もあった中で現実の除去作業の難航さを身をもって感じた。CMACが掲げるように、地雷撤去達成期限目標は立ててもその進捗は安全性を欠いたら本末転倒である。'19年にその目標を完了するためにCMACには過去の除去から学んだ対策があるのか気になるところだ。
 FLOW未来の光孤児院 訪問
 昨年9月福岡市で開催された「アジア太平洋フェスティバル」にダンサーとして招待され、CMC大谷代表が、西新小学校や粕屋西小学校を案内したのが縁でプノンペンのフロー孤児院を訪れた。
 孤児院は想像していた以上に広く、庭にはブーゲンビリア、ヤシの木等の木がたくさんあり池まであった。7歳から13歳までの子供60人、それ以外に18歳までの子供が163人、総数223人で、この223人はすべて院内の寮に住んでいる。ほかにこのフロー孤児院に通学している子供が150人いるそうだ。エイズで親がなくなった子供たちが多いとのこと。
 昼前だったので昼食を作っていた。ちなみに今日の昼食はご飯と魚スープだ。朝はお粥、昼と夜はご飯とスープと決まっている。週末はデザートが付くらしい。大きな食堂だった。保健室のような建物もあって、子供が1人体調をくずして診てもらっていた。クスリも棚に陳列されていた。
 授業は英語とパソコンが主体で、小さな子供達以外はみんな近くの学校に通っている。午前8時から11時と午後からが2コースあり、1日3コースある。授業風景を見せてもらった。パソコンは29台もあって子供達はキーボードを見ずに打っていた。ブラインドタッチというそうだが驚いた。(残念ながら僕はこれができない)。
 英語の発音の勉強のために、自分がどれだけ正確に発音しているか録音することもするそうだ。他の学校と同じ教育を受けさせる、とうのがここフロー孤児院のノン・パリ院長の方針だ。
 最後に子どもたちが踊りを披露してくれた。踊ってくれたのが女の子で楽器を演奏してくれたのが男の子だ。我々は参加者の光永ゆかりさんがバレエを披露した。子どもたちの目は輝いており、笑顔で溢れていた。


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