カンボジア地雷撤去キャンペーン
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 2月26日(土) 第五軍病院視察・CWARS訪問
第五軍病院
 内戦時負傷兵を受け入れる病院として1985年設立。1999年の内戦終了後は主にHIV患者で軍人とその家族を無料で診察している。 2005年までは軍のみで運営していたが政府、 NGOからの支援がはいるようになり、AIDSについての教育を受けHIVの検査も院内で出来るようになった。
  15名の医師、48名の医療従事者がいるが、X線撮影は看護師が行っている。他の事務作業のスタッフも含めると220名程が働いて いる。 HIV患者の内科治療が多いため手術件数はかなり少なくなっており、最近では2週間前に1名地雷被害で運ばれた患者がいるだけだ。 手術設備の維持管理はCMCを含むNGOの支援により行っているとのことだった。
  患者数は外来、入院あわせて405名で週に3回外来受診日があり、月に1回通院する。AIDS患者の治療は白血球のCD4陽性Tリンパ球数を調べて免疫力が低下 していないか検査し、AIDSが発症しないようの免疫機能を高める薬の他、ビタミン類の処方と栄養状態が低下しないよう食事代の支給も行っている。フランスの NGOからの支援によりAIDS患者同士の情報交換、交流の場があったが支援がなくなった為できなくなった。 HIV感染がわかっていても差別を恐れて受診せず、AIDSを発症してから治療を開始する為手遅れになるケースや、AIDSを発症し症状がでてからHIVの感染が わかるケースが多く、その場合、夫婦共に感染している確率も高くなるようであった。実際お会いした患者さんも他の病気で病院に運ばれた際HIV感染がわかりすでに 発症している状態であった。
  感染が拡大しないための正しい教育や多くの人がHIVの検査を受けられる体制が必要であるが、先進国で唯一HIV感染が拡大している 日本でも同様の事がいえると思う。
障害者職業訓練センターCWARS
 障害者のための職業訓練センターはバンテアイミエンチェイ州はじめ国内5ヵ所あると聞きました。ここでは農業器機・自転車・オートバイ・テレビやラジオの修理、美容や理容の技術を習得出来、内容によって1週間・4ヵ月・6ヵ月・1年のコースがあります。これまでに688人が卒業したとのことでした。
〇 テレビ回路の勉強
実際に修理の実習している教室を訪ねる。先生も左手が肩からなかった。ラジオ番組 Voice of Heartに出演されたこともあるとのこと。
 生徒であるバイサリサイさん50才元軍人は1990年に地雷を踏んで足を失くされた。CWARSへはVoice of Heartのラジオ聞いて知った。7ヶ月前から訓練しているとのこと。
このコースが終わるとまた違うコースが始まる。最初は難しかったが今は先生のお陰でそう難しく思わなくなったと語る。白黒テレビ、カラーテレビ、CDプレイヤーという順に
学んでいくとのことでした。
〇 次の教室は足踏みのシンガーミシンが17台並んだ部屋で裁縫の勉強をしていました。訓練期間は1年ということです。
ハイサンヴーさん(20才)
CWARSのことはCWARSの先生が各地を回って職業訓練のことを勧めているが、ハイサンヴーの場合もそうである。今訓練は2ヶ月目で終わったら家に帰り縫いますとのこと。
〇 次に入った教室は美容師になるために学ぶ部屋でした。ヘアはもちろん、お化粧やネールも勉強しており、華やかさに満ちており、彼女たちも生き生きしていました。 フ・マンムさん 30才 マライ郡で地雷の被害にあい、足をなくす。Voice of Heartのラジオを聞き訓練所に来た。結婚式用のお化粧を手掛けたいと明るい笑顔で答える。
〇 バイク修理の教室
 壊れたバイクを一度全部分解して乗れるように組み立てている。カンボジアでは新車のバイクを作っていないので修理して乗っている。一番難しいのは配線とエンジンとのこと。修理したバイクは訓練所の中で乗っている。外にでると警察におこられるらしい。生徒の能力にもよるがエンジンの組み立てだけでも1時間かかるとのこと。又バイクの免許は1、2年前まではいらなかったが今はいる。免許を取るためには教科もあるとのこと。訓練所の先生の給料は1ヶ月180ドルから200ドル。普通の学校の先生の給料は1ヶ月40ドルなので給料は良いようです。
 改めてラジオ番組Voice of Heartの役割の重さを感じました。


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