この病院は政府の管轄であるが、施設はとても病院とは呼べないほど劣悪な環境である。国防省からは3ヶ月に一度支給があるが、患者数に対して全く足りておらず、資金不足は深刻である。薬は特に抗生物質と抗HIV薬がなく、医療器具もないに等しい。
第5軍区病院では、月に1回集会を開き、薬の服用方法や家族を感染させない方法、また今後生きていくうえで希望を持って生きられるようケアを行っている。我々が訪問したその日がちょうど集会の日であった。集会場の中には、極端に痩せ細り、動くことがままならず横たわっている少年もいた。彼の母親がエイズで彼もHIV感染したという。きっと体のあちこちが痛むはずである。言葉が出なかった。さらに集会にはまだたくさんのエイズ患者の子供たちがいた。感染しているかどうかはある程度成長しないと判別できないのでわからないが、そこで笑ってはしゃいでいる子共たちの数年先を考えると胸が苦しくなった。