説明を受けたあと、院内を見学した。
最初に訪れた所はチルドレン・クラスルームだった。ここでは被害に会った子供や、被害者の子供たちが勉強する場である。毎日10人位の子供たちが集まっている。しかし、初等教育が充分には普及しておらず、識字率は70%程度であり、文字の読み書き指導もしている。
次に案内されたのは病院正面入り口にある受付であった。一日平均15人程が訪れ、初診患者はまずシャワー室で洗身し、受付近くの診療室やレントゲン室等で受診し、入院が必要か、外来で済むかの判断をする。その奥には薬局や資材置き場の部屋、手術室、ICU等の施設がある。病院敷地の奥が病棟となっており、男女が別に収容されている。男性病棟は46床あるが、不足しているとのこと。女性病棟は子供も収容されており、これも不足している。
リハビリ室(PT)を案内されたが、ここを近いうちに小児病棟(25床)とし、PT室を現在新築中だった。今回は見学しなかったがOT用リハビリ室もあるとのこと。また、家族用の宿舎や食堂、洗濯室等々も見学することができた。
ここでは週1回大掃除をし、毎日の掃除も欠かさない。私たちが訪れた当日は大掃除の日だった。患者たちは陽の当たる廊下で過ごしていた。案内してくれたオグジェン・プレディアさん曰く、清潔にすることも大切な任務であると。ここエマージェンシーホシピタルも良く整理整頓され、清潔だった。前日訪れた軍第5病院とは雲泥の差である。この日が大掃除の日でなければ患者たちは病室におり、外からは患者を見ることは出来ないだろう。中庭は綺麗に整理され、熱帯の木々や草花が美しく、病院と言うイメージは沸かないだろう。それほどに美しい病院である。同じように国連や欧米系のアフリカ事務所や施設はきちんと整理整頓され、清潔だったことを思い出す。それに比べ、日本のNGOはあまりにも第一次的使命を優先し、周辺の環境的な側面にはまだまだ目が行き届かないといった感じだった。このようなことからも、日本のNGOはまだ発展途上にあると言ってよいだろう。 |