カンボジア地雷撤去キャンペーン
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MAG プノンペン事務所 表敬訪問
(記録) 百瀬雄一郎 / 堀川ひろ子 / 河合梓美
ツアー3日目の朝、我々一行はCMCのドネーション先であるMAG(Mines Advisory Group)のプノンペン事務所を訪問した。MAGはイギリスに本部を置き世界的に活動している地雷除去グループであり、 CMCが毎年ドネーションを行っている団体でもある。この日はMAGのカンボジアでの活動状況、今回我々が訪れる地雷原について説明してもらった。

MAGはカンボジアの6州にて活動を行っている。組織は大きくMATと呼ばれる地雷除去活動を行うチームと、EODと呼ばれる爆弾処理するチーム、地雷回避教育等を行うCLチームに分かれる。 EODは1チーム6人で、計10チームが活躍している。地雷除去のためのメインの活動となる MAT は15 人でチームを構成し、計 22 チームがカンボジアで活躍している。そしてそのうちの9チームは現地住民をディマイナー(地雷撤去員)として採用している。カンボジアにはMAGの他にもC-MAC(カンボジア政府組織)やヘイロートラスト(イギリス)など地雷撤去団体がいくつかあるが、MAGの特徴として特記されるのが女性(将来的には全体の40%を予定)や地雷によって障害を負った人々の雇用である。こういった MAG の姿勢を踏まえた上でCMCはMAGに対しての支援を続けている。 2005年5月、7月にはそれぞれ2頭の地雷探査犬を使っての除去作業も始まるようだ。
カンボジアの地雷埋設地域は バッタンバン州に集中している。他の場所にももちろん埋設はされているが都市開発などで優先して除去活動が行われており、首都プノンペンでの地雷による被害は、現在はない。バッタンバン州に集中している理由はもちろん歴史的背景によるもので、ポルポト軍がカンボジア政府軍、ベトナム軍に追われたときに、それぞれの軍が防衛線として埋設したのがこの場所だったことにある。

地雷除去は基本的にそこに生活している村人からの依頼による。ただし、現在のMAGの人数では必ずしもすぐに期待に応えることはできないため、緊急性を最先させ調査、除去を行う。なお、地雷原の大きさにより時には数チームが合同で除去活動を行うこともある。
カンボジア トラスト
(記録) 中島久美子 / 佐伯恵美 / 西森志保
NGOが運営する総合リハビリテーションセンター。1989年、地雷被災者に対する義肢供給支援を目的に設立。カンボジア中で3つの施設があり(プノンペン、コンポンソン、コンポンチュナン)、1999年からはプノンペンクリニックに隣接する義肢装具士育成学校と協力、装具士の養成にも貢献している。


<スタッフ>
義肢装具製作チーム、医師チーム、調査チームの3チームに分けられる。調査チームとは義肢を提供
しリハビリが完了した後も、通院できないほど郊外の患者に対し、定期的(3ヶ月後、6ヶ月後)に田舎を訪問しアフターケアの必要性を調査するチームのこと。

<患者について>
外来のきっかけは3パターン。自らの意志で来院する人。スタッフの訪問調査によって発見される人。
別の病院から移される人。毎日5〜6人の新規患者が外来。常時20人ほどの患者をケアしている。
最近ではプノンペン近郊での地雷被害者は少ないため、ポリオや脳性麻痺などの身障者や事故に遭った人を主に受け容れるようになった。
リハビリ中の患者には必要に応じて宿泊施設や滞在中の食事を提供している。また地方に住む患者には交通手段のサポートも行っている。
<ケアの流れ>

熱で柔らかくした板を石膏の型に
合わせて接合部が作られる

欠損部位、病気の種類に対応した
義足が作られる
<アフターケアとは>
リハビリ完了後も定期的に義肢や接合部の状態をチェックしなければならない。
農家など肉体労働者 6ヶ月に一度
事務など非肉体労働者 1年に一度
子供 6ヶ月に一度
<費用>
全てカンボジアトラスト側が負担。患者は無料で義肢を提供され、ケアを受けることができる。

<義肢装具士育成学校>
1990年創立。当初の学生はカンボジア人のみであったが、今では外国人も多い(ラオス、ミャンマー、エスティモール、インドネシア、マレーシアなど)。
資格は高卒以上、入学試験有り。授業は英語を使用しており、3年で修士。現在85名の学生が学んでいる。主なカリキュラムは、1年生→手足がない人用の義肢製作/2年生→ポリオや脳性麻痺など用の義肢製作/3年生リハビリテーション学となっている。
 


Vol.3


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