カンボジア地雷撤去キャンペーン
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感想文 スタディツアーを終えて
池内 一徳
私にとって20年来の夢であった、カンボジアを訪ね、地雷問題の実態をこの目で見てみたいという事がやっと実現できました。こうした機会を与えて頂いたCMCの皆さんに大変感謝しています。

事前にインターネットを中心に地雷に関する知識はなぞっていましたものの、こうして現実にカンボジアに足を踏み入れ、人々の生活を目のあたりにしながらこの国における地雷問題を示されると、なんともやりきれない思いに打ちひしがれました。
私たちは地球の上で同じ時代を生きる人間として、この不幸な歴史と現状を持つ国の人たちに何かしてあげたい、いや何かすべきでではないかとは思うものの、具体的に有効な手をさしのべてあげられない自分がいるだけなのですから。
そうした思いを持つに至った点について記してみたいと思います。

まず最初に、その貧しさに驚きました。
社会的インフラーー電気・上下水道・道路をはじめとして、通信・流通など、どれをとっても貧しい状況でした。内戦に次ぐ内戦の歴史を持つ国であれば当然かもしれません。プノンペンやいくつかの都市の一部を除き、国土の大部分をこうした貧しさが覆っていると見えました。
その極めつけが教育だと思いました。内戦で知識階級といわれる人々がほとんど虐殺され、先生となるべき人も圧倒的に足りないのです。ハコモノである学校そのものも足りていません。また、その先生の給料にも驚きました。月額4000円程度(月の必要生活費の半分位?)だそうです。いくらカンボジアの生活水準とはいえこれだけでは生活する事はできず、副業をするのが当たり前だそうです。また子供たちにも問題があります。家庭に余裕がなく、教育を受けさせる機会が奪われていると聞きました。国の未来を背負うべき子供の教育がこれでは将来が思いやられます。
そうした意味では、CMCの皆さんが地雷除去へのサポートだけではなく、小中学校の建設や運営のサポートにも力を入れられているのは納得のいくものでした。

次に悪魔の兵器・地雷についてです。
これについては事前にいろんな資料がある程度出回っているので、数字的には予備知識がありましたので、その再確認的な面がありました。
しかし、エマージェンシーホスピタルやリハビリテーションセンターを訪ね、つい先ごろ地雷の被害にあって足や手をなくしたり、目が見えなくなったりしている人を目の前にした時、どうしようもない怒りや悲しさと同時に、この国で生活する中に常に地雷や不発弾が付きまとう恐怖を実感させられました。
国民の8割が農業で暮らし、水田や畑で生きているそうですが、いつ、どこで地雷被害にあうか分からない日常なんて、私には耐えられません。
しかも、まだ何百万個も埋まっているというではありませんか。
カンボジアの皆さんが、一日も早くこの悪魔の兵器の呪縛から解放される日が訪れるのを祈らずにはいられませんでした。

そうした中にあっても、希望の光も見えました。
内戦の影響で若い世代が圧倒的に多いのです。小さな子供もそれはそれはたくさんいました。そういう構成の家族がたくさんありました。
そして子供たちが明るくて元気なのです。
南のプノンペンからシェムリアップへ北上する旅でしたが、どこでもそうでした。学校でもそうでした。ポップイ安倍小学校でもトウールポンロー中学校でもコーントライ中学校でも子供たちの元気な事、明るい事!あのホームランド孤児院の子供たちですらそうでした。
こうした子供たちを見るにつけ、この国の将来が明るいものに思えてなりませんでした。やがて彼らがこの国を背負って活躍し、豊かな国を作って行くにちがいありません。

以上のような感想をもった10日間のスタディツアーもあっという間に終わってしまいました。
そしてこの旅で、20年来思い続けたカンボジアがとても身近なものに感じられるようになりました。早い機会に再びカンボジアを訪ね、発展していく様を肌で感じてみたいと思っています。

最後に、大谷代表をはじめCMCの皆さん、大変お世話になりました。本当にありがとうございました。
今後さらにCMCの活動が発展されん事をお祈りいたします。

以 上


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