カンボジアスタディツアー参加者感想
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第13次スタディツアー感想文 富田悠介
私が地雷の問題について具体的に初めて知ったのは、高校2年生のときである。高校の同級生であった砥綿に誘われて、文化祭で写真展示とチャリティクッキーの販売を行った。そのときに色々な写真を見て、地雷についてはその後も多少なりとも関心を寄せていて、CMCの活動に参加したりもしていた。しかし、その頃の私は地雷問題に対して、いまいち現実的に考えられず、ただ「カンボジアという国で起きている悲しい問題」なんだという軽い認識しか持っていなかった。その後大学に入ってからはCMCの活動にも参加しなくなっていた。私が今回のツアーに参加した動機も、実は「そうだ!現地で頑張っている砥綿に会いに行こう!」という、思いつきに近いようなものであった。しかし、スタディツアーの日程が始まるとすぐに、私は本気でカンボジアの現実を記憶に焼き付けて帰ろうという決意を持った。カンボジアには、私たち人類が知っておかなければならない悲惨な歴史と現実があった。
その中で最も印象に残っているのは、孤児院や学校を訪問したときに出会った子供たちの笑顔である。彼らのその眩しい笑顔は、確実に未来につながっている。ごみ山でごみ拾いをしていた少女に夢を尋ねたときに、彼女は先生になりたいと答えた。子供たちは、カンボジアの将来を担う新しい芽となり育とうとしている。しかし、彼らを取り巻く状況は、その新しい芽を潰してしまおうとしている。底抜けに明るい子供たちの笑顔が未来へ向かっていけるためには、今の私には何ができるのか、深く考えさせられた。
今思えば、CMCの活動を通して私が意識していたことは、地雷の問題のことだけであった。しかし、現地に行ってみると、問題は地雷だけでなく、貧困や過去の内戦、HIVの問題などが複合的に絡み合っていることを実感した。その場に行って見てみなければ分からないことが数多くあった。
今回のツアーに参加して、大袈裟かもしれないが、自分の人生観が変わったような気がした。日本という国で平和に、裕福に暮らしている自分とはまったく違う世界を目の当たりにした衝撃。今の自分の生活に矛盾を感じてしまうような、言い表しようもないしこりが頭の中に残ったことも事実だが、そのことも含めて、このツアーで見たことや感じたことを周りにいる人に伝えていこうと思う。それが今の自分がすぐに出来ることではないだろうかと思うからだ。このツアーは私にとって生涯忘れ得ない貴重な時間になるだろう。そして、今後もCMCを通して何か力になりたいと考える。
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