過去の活動
CMC Report |20 Sep, 2012
Farmer Field School 5回目
バンテアイミエンチャイ州で洪水被害が出ている。トゥールポンローは大丈夫だろうか。気になりな がら学校へ向かう。トゥールポンロー中学校でのFarmer Field School(FFS)は今回で最後。トゥー ルポンローは大きな洪水被害は出ていないが道の状況が悪い中、50人の生徒が参加した。
マライ郡を通る国道59号線の入り口に小さなマーケットがある。舗装される前は毎年雨季の終わりに 道が冠水しアクセスが困難となっていた難所だった。舗装されて随分と楽になったのだが、このところの大雨で冠水していた。
1. ポスト・ハーベスト・マネージメント
今日は米の収穫後の処理、管理について学ぶ。実際の収穫は11月始めごろ。
収穫
もし収穫が遅れると、
– 稲が倒伏
– 籾の脱落
– 鳥やネズミに食べられる
– 籾が発芽するなどして収穫が減ってしまう。
乾燥
カンボジアでは収穫した籾を地面に広げて天日干しするのが一般的 だが、乾燥時に気をつける点は、
– 湿気を防ぐ、雨が降る前に屋内に
– できるだけ長く乾燥させる 2~3日程度
– 籾は2、3センチの厚さで広げる
– 1日に7、8回かき混ぜる
– 40度以上の高温時は避ける
貯蔵
収穫した籾米は安全で適切な貯蔵を行う。乾燥した場所に貯蔵し、 不純物を取り除いて米袋に入れて口を閉じる。新米と古米は分ける。
2. 米の生産コストについて
米の生産コストを考えてみる。販売益からコストを引いて利益がいくらになるかを計算して、コスト 意識を育てるのが狙い。
1ヘクタールあたりの生産コスト例
1ヘクタールから2,400kg収穫して、 1kg、1,000リエルで売れば、 収入:2,400,000R
支出:1,089,000R
利益:1,311,000R (327.75ドル)
これは机上の計算なので、実際に学校田で収穫した後、実際のコスト、利益をみんなに学んでもらっ て小規模農家にとっての農業を考えたい。
3. テスト
これまでFFSで勉強してきたことのおさらいとしてテストをした。
4. 施肥
田んぼに出て9月6日のFFSで作った有機肥料を撒く。
4. インタビュー
今回でFFSは終了する。生徒たちにトレーニングの感想を聞いた。
もっと勉強して、他の人にももっと教えてあげた いです。トレーニングで一番面白かったのは有機 肥料の作り方です。でも自然防虫液の作り方は難 しかったです。自分でも作ってみましたがまだ 使っていません。このトレーニングのことを両親 に話したら、「いいね」と言ってました。
有機肥料と農業生態系についてのトレーニングが 面白かったです。僕たちは農民だけど害虫や雑草 についてあまり知りません。どれが益虫でどれが 害虫かなど。有機肥料や農業生態系を考えるのを 自分でもやってみようと思います。自分だけでは なくてトレーニングを受けていない人も有機肥料 の作り方がわかるように共有したいと思います。 叔母と一緒に住んでいますが、叔母の2ヘクター ルの土地はすでに地雷除去しています。でも、母の2ヘクタールの土地はまだ地雷が残っています。
トレーニングを受けて、農業にあまりお金をかけ なくてもいいと思いました。例えば、化学肥料と か。 土を良くするために有機肥料を使います。有機肥 料だと人や動物の健康に悪影響を与えません。 農業生態系の勉強が面白かったです。教わったこ とをまだ試してませんが、これからやってみよう と思います。
2012年9月20日更新