なおこの度,この卒業生の中から,成績優秀でなおかつ将来を見据えて勉学に励んでいる生徒を1人奨学生として資金援助することが決定しました。これは,コーントライ中学校の校庭も手掛けられた庭師の石原和幸氏による支援で,「石原基金」として,この生徒の大学卒業までを支援するというものです。
卒業生全員に卒業証書が手渡された後,この奨学生の発表がありました。奨学生として選ばれたのは,将来医者になりたいと語ってたチア・ダリンさん。発表されると非常にうれしそうな表情を浮かべ,周りの友達からも祝福されていました。ぜひとも将来に向けて,しっかりと勉学に励んで行ってもらいたいです。
右がチア・ダリンさん。CMC大谷理事長(左)と記念撮影。
コーントライでの卒業式が終わり,次にバスで40分ほどのところにあるトゥーるポンロー中学校に行きました。
ここでも,19名の卒業生(奇しくもコーントライ中学校と同じ卒業生数)とともに多くの在校生が集まってくれました。今年度トゥーポンロー中学校は第1期生の卒業ということもあり,生徒教員皆初めての卒業式を体験しました(カンボジアの学校にはそもそも卒業式という慣習はありませんので)。
式は教室で行われました。データマックスの児玉社長から卒業証書が生徒一人ひとりに手渡された後,児玉社長から卒業生にはなむけの言葉を述べられ,初めての卒業式は無事終了しました。
児玉社長から卒業生一人ひとりに卒業証書が手渡されました。
卒業生全員で記念撮影
さて,児玉社長は学校の校舎だけでなく,生徒たちの通学路整備の支援もしてくださっています。
学校前に約2㎞にわたる1本の道路がありますが,以前は大変な悪路で歩くのもやっとな道でした。これを児玉社長のお力添えのもと,今年に入りCMCや地元住民が協力してきれいに整備し,「KODAMA STREET」と名づけて生徒たちの通学環境を整えていました。
ところが,雨季に入り連日の大雨(特にここ1,2週間)により地盤が緩み,収穫期とも重なって農耕気が頻繁に往来したために,以前の悪路に逆戻りしてしまったのです。私は,卒業式前の3週間,CMCの夏休みツアーのために毎週訪れていたのですが,3週間前はきれいなだった道が,週を追う毎に道がえぐれてひどくなっていくのがはっきりと分かりました。
生徒の通学路として整備されたこのKODAMA STREETではありますが,地域住民にとっても非常に重要な道路でもあるのです。これについては,学校を中心に地域住民にも協力してもらって,道路の維持に努めていってもらいたいものです。
KODAMA STREET入口。ここは特に問題なくきれいな状態が保たれています。
最も悲惨な部分。粘土質でヌルヌルの路面。いやぁスベるスベる。まともに歩けません。
道路わきにそれるしかありません。でもあんまりそれすぎると危ないんじゃ・・・
文責:曽田実