■ 水と農業 |
5月初旬のボップイ村の池 |
ボップイから7キロ離れた水くみ場 |
カンボジアの乾季はほとんど雨が降らない。乾季も終わりに近づくと、水の確保が極めて難しくなる。ボップイ村の池や近所の池はすべて干上がってしまう。4月から5月初旬にかけては、生活用水確保のため6〜8キロ離れた水汲み場に出かける。水汲み場の一つ上の写真
を訪問した際、10キロ離れたところから来ている人にも出会った。この時期は、小学校に通う生徒たちの中には家事手伝いで忙しく学校に行けない生徒もいる。一時的に村を離れる家族さえいる。この時期は、農作物も育てられない。雨季の訪れを待つのみである。 |
7月初旬の稲 |
7月初旬の畑 |
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月中旬、雨季が訪れた。野菜作りに稲作の準備、一家総出で働く。大地が見る見るうちに、作物や雑草に覆われ始めた。ボップイの稲作は、耕した土地に種を播
き、それ以降は、太陽と雨にお任せである。田植えはしない。畑では、とうもろこし、かぼちゃ、きゅうり、スイカ、芋類、豆類が栽培されている。雨季の雨を
利用して畑で2度作物を栽培するという。 しかし、雨が降らない。6月は雨季にもかかわらず、まとまった雨が降ったのは2日だけである。近所の溝や池にた
まった水を利用してなんとか育てている。雨が降らないため、未だに稲作を始められない家庭もある。 |
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雨季の間に種まきから収穫までできる野菜に比べ、乾季も生育しなくてはならない果物の木は軒並み枯れていく。左の写真は、マンゴーの木である。3年前100本植えたが、現在残っているのは2本だけである。
また、バナナの木も実をつける前に枯れることが多い。雨季にもかかわらず、ケアされずに枯れていくバナナの姿が多数見うけられた。 |