■ 第五軍病院 |
第
五軍病院は主にエイズ患者を受け入れている病院である。カンボジア政府が運営する病院であるが、各国のNGOが運営する病院に比べ、資金不足のため設備は
整っていない。薬・ワクチンを購入することも困難である。現在、20名ほどが入院し、治療を受けている。外来患者も多数訪れる。資金不足は深刻で、患者に
十分な治療は行えず、祈ることしかできない現実がある。エイズによって多くの命が奪われるのである。
CMCは第9次スタディーツアーで、第五軍病院を訪問し、ドネーションを行った。そのお金で病院は、薬・ワクチンを購入した。さらに、エイズについての知
識を深めてもらうためにDVD+CDプレーヤー、デジタルカメラも購入した。患者がDVD鑑賞も楽しめるようにとのことであった。 |
3月18日(金)
第五軍病院を再び訪問した。この日は、PLHA(People Living with HIV/AIDS 、エイズ患者)の集会が開かれる日である。この集会には、 《Giving the hope program》 というタイトルがつけられていた。 |
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集会は、僧侶による説教で始まった。人々は手を合わせ、真剣に聞いていた。 |
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引き続き、エイズ・健康について、画面を使って丁寧に説明された。講義が終わると多くの質問が出され、活発に議論された。DVDプレーヤーは借りてきたものであるが、今後は購入したものを使用する。 |
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講義終了後、クイズ大会が行われた。風船を選んで割ったのち、中に入っている番号札に対応する設問が出題される。HIVやエイズに関する設問である。正解
者には、お菓子や生活用品の入ったプレゼントが贈られた。正解すると大きな拍手が起こり、盛り上がった。解答者以外も横の人と相談し、議論する光景が多数
見られた。右側の写真中央が今回の集会の責任者 Khim Theng 氏である |
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1時間程度の集会であったが、症状が重く、途中で横になる患者の姿もあった。
この集会所に来ることさえできない入院患者も多数いるのである。 |
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《Giving the hope program》というタイトルのもと行われた今回の集会。
人々は、真剣にそして楽しく参加する患者の姿が印象的だった。
クイズ形式で楽しく学ぶというところが魅力的だった。
一方で、カンボジアにおけるエイズの深刻さを目の当たりにした。
治療も満足に受けられず、死を待つという現実は、あまりにも残酷である。
「医療の充実」の重要性、必要性を強く感じた。 |