スタディーツアー感想
金近 知明(第9次スタディーツアー 参加)

 以前から関心の強かった地雷の問題。その現状を自分の目で確かめるにはこれ以上ない機会だと思い、今回のツアーに参加させていただきました。ツアーに参加することで、地雷問題の現状やその問題に取り組む様々な人々の姿を見、知ることができたことは、将来NGOなどの組織で働きたいと考えている私にとって、とても貴重な経験となりました。また、ポル・ポト政権時代の収容所やごみの山などを訪れることによって、地雷の問題だけではなくカンボジアの社会が抱える問題や、歴史についても触れることができました。今ツアーを参加し終えて思うことは、カンボジアが抱えている様々な問題はそれぞれがみなどこかで繋がっており、地雷はこの国が抱える様々な問題の一部に過ぎないのではないかということです。農村部での道路や通信手段などのインフラが整備されていないことが地雷の被害者への迅速な対処を困難にしており、地雷が埋まっていることによって土地が耕せずに貧困に陥る・・・。このように様々な問題が悪循環を生み、この国の発展の足を引っ張っているように私は感じました。しかしその反面、カンボジアは素晴らしいものもたくさん持っている国だと思います。絹織物や影絵のような伝統的な文化が姿を残し、それらは世界に対して誇れるものではないでしょうか。そして何より、子供たちの笑顔が輝いている国だと思いました。様々な訪問先で触れ合った子供たちの笑顔を、私は忘れることができません。この国は様々な問題を抱えていると同時に、私たちが持っていないものも多く待っている国だと思います。今回のツアーで得たことを糧に、私たちが彼らに対してできることはあるのか、それがあるとすればそれはどのような方法なのかを考え、実行できればと考えています。

 最後に、このようなすばらしい機会を私に与えてくださった大谷代表を始めCMCのスタッフの方々、10日間苦楽をともにし、様々な場面で未熟な私に対し力を貸してくださったツアー参加者の皆様に、深くお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。また皆様と顔を会わせる機会があれば嬉しく思います。


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