スタディーツアー感想
中野鈴子 (第7次スタディーツアー 参加)

 

初めての海外がカンボジアになるなんて思ってもいませんでした。この度、CMCスタディツアーにより初めて海外に行きました。海外へ行くのなら、大自然とナイアガラの滝のあるカナダへ行きたい!と思っていたのですが、スタディツアーの事を知りこの様な経験は今後海外へ行く事があっても絶対に出来ないかもしれないし、もしかすると一生涯で一回きりかもしれないという思いと、TVや雑誌などで見る子供達って本当はどんな暮らしをしているのだろうと思っていたこともあり、このツアーに参加させて頂きました。

2月18日() 12:00、TG649便により福岡を出発しバンコク入り、翌日にはバンコクよりプノンペンへと飛び立ちました。

現地に入ると日本では考えられない光景ばかりで、道路には信号機もなく人も車も自転車もバイクも危険だということを考えていないのか、それぞれが思いのまま車を走らせ、人は車のそばをすれすれにいつものように歩いている状態で、フッと街並を見回すと裸足で歩いている子供たちもいたり、電気やガス、水道が通っていないことが、ここでは普通の事であることに驚かされました。

また反対に、日本では見られない露店のお店や、大きなザルに果物やフランスパン等食品を入れそれを頭の上に載せて歩き売りしている人達、学校の校内の所でアメ細工をしている人などいてワクワクさせられるものもありました。

しかし、驚かされたりワクワクさせられるといった事以上に思い知らされたのは、自分自身の戦争に対する知識の無さや、意識の薄さをひしひしと感じさせられた事でした。

トゥールスレーン収容所やキリングフィールドで見たものは、権力争い等で戦争が起こりポルポト派による虐待や虐殺、その為の道具や画家による衝撃的な虐待現場の絵、殺される前の収容人写真、頭蓋骨、チャンキーの木・・・。見るもの全てが恐ろしくて気持ちが悪くなり目を背けたくなる物ばかりでした。

この頃(1975年〜)私は10歳で、こんなにも恐ろしい事が他の国で起こっている事も知らず、戦争のキズ跡もなくなり豊かになっていく日本の中で育っている頃でした。

また、毎年8月になると終戦記念日等で特集番組が放映されたりしていますが、結局私は“戦争は悲惨なものだ”と頭の中だけで分かっていただけで、戦争が引き起こす代償がどんなに悲惨なものか・・・ということを感じきれていなかったのです。

この時私自身、戦争に対する知識の無さと意識の薄さに気付かされ、その後に訪問したエマージェンシーホスピタルに於いても、地雷による被害で苦しんでいる人達が以下に多いのかという事も知りました。

地雷の被害にあった人達は、ほんの数分前、ほんの数秒前までは五体満足で、元気に遊んだり手伝いをしたり仕事をしたりと普通に暮らしていたのに、ほんの一瞬で手や足を失ってしまい、政権争いの為に何故こんな目に遭わなければならないのか!!何故戦争のキズ跡で苦しくて悲しい思いをしなければならないのか!!と憤りを感じ、包帯で巻かれた子供達の足や私と同年齢の方や両親くらいの年齢の方を見ているのもとても辛かったです。

戦争、ただ力と力、強さ、上に立ちたいといった権力闘争で戦争を引き起こし、上層部は指令を下すだけで犠牲者の事など全く頭になく、本当にバカげていると憤りを感じずにはいられませんでした。

私たちが出発した2月18日に地雷被害に遭った男の子を見て、私は日本に帰って何をしてあげられるのだろう、何が出来るのだろうと考えました。

私に出来ること・・・?とにかくこの気持ちを、今思っている感じたままの気持ちを伝える事しかない!!と思いました。政府に対して憤りを感じながら、自分に出来る身近な事から始めよう!!戦争がもたらす悲惨さと、今でも戦争の傷跡による被害者が毎日のように出ているという事実を伝え理解してもらおう・・・と。

また、クバルムース村やモンドルバイ村の子供たちの顔は、目をキラッ キラッと輝かせていて純真な可愛らしい笑顔をして、初めて会ったのに前々から知っているかのように明るくてあったかい目をしていたので、何か心が洗われている様なあたたかい物に包まれている様な感じがしました。そして、TVや雑誌でイメージしていた事とは違う、力強くて明るくてあたたかさを持った子供たちが沢山いました。

ドネーションでは体操服や普段着、学用品、その中には使いかけの鉛筆もありましたが、この子達にとっては一つひとつの物が大切な物で貴重品のように大事にしていることもよくわかりました。日本では物があふれ、贅沢になり少し手を伸ばせば何でもすぐに手に入るといった状況の中で暮らしているので、物の大切さもありがたさも分からなかったり、忘れさられていたりしているとつくづく感じ、私自身も反省しました。クバルムース村とモンドルバイ村の子供たちを通し、この事も日本に帰って伝えなければと思いました。とにかく自分に出来ることと身近な事から広げていこうと思っています。そして今のこの気持ちを薄れさせず会う人会う人に伝えていきたいと思います。

これからの行動がこのツアーに参加し経験した意味に繋がると思います。本当にありがとうございました。


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